2019年10月22日火曜日

摩周温泉 亀乃湯【入湯レポート】


別海町パイロットマラソン完走後、どこかで一っ風呂浴びようとグーグルマップとにらめっこ。

昨日・今日と別海町で尾岱沼温泉を楽しんだので、今日はどこか別の所を・・・と探していたところ、札幌への帰路途中ルートで目に付いたのが、ここ「摩周温泉」でした。

摩周温泉とは

摩周温泉は、北海道釧路市から北に位置する、弟子屈町にある温泉街です。大きくは2つの温泉地に分かれており、釧路川沿いの弟子屈温泉と鐺別(とうべつ)川沿いの鐺別温泉があります。

・霧の摩周湖
・バイカル湖に次いで世界で2番目に透明度の高い湖

などで名高い摩周湖にあやかって、1981年に摩周温泉として一括りになっています。

アクセス

阿寒湖と摩周湖とを結ぶ国道241号と、243号、391号のほぼ合流地点にあります。
JR摩周駅も利用できますが、経営の厳しいJR北海道におけるローカル路線の一つである釧網本線のため、時刻表は上りも下りもこんな寂しい感じです。

ほぼ朝夕の通勤時間しか運行していません。観光客が利用するにはちと困難。

かなり行動が制限されてしまうので・・・マイカーもしくはレンタカーでの移動をおススメします。

道の駅「摩周温泉」で日帰り温泉探索


公共交通機関でのアクセスが困難な分、車で来訪する観光客の受け入れ態勢は整っています。

国道沿いにはオシャレな佇まいの道の駅があり、その名もズバリ「道の駅 摩周温泉」。大型バスもたくさん出入りしています。
温泉の名を冠するだけあり、敷地内には24時間楽しめる足湯スペースまで作られています。

売店の隣に、インフォメーションコーナーがあったので訪問。お姉さんに近場の日帰り温泉スポットを訪ねると、丁寧にいくつか教えてくれ、案内マップもいただきました。


摩周温泉以外にも、近場には川湯温泉や屈斜路地区という魅力的なスポットがたくさん。今回は時間も体力もないので諦めますが。
様々な泉質があるということなので、いつかのんびりと湯めぐりしてみたい地域です。

摩周地区には5か所の日帰り入浴スポットがあり、全般的に価格はリーズナブル。どこも200円~400円程度で入れるようです。

しばし考えた後、一番安く、比較的大きな道路に面しており場所が分かりやすそうな「亀乃湯」に決定しました。


亀乃湯を訪問

道の駅から車で走ること10分弱。ほどなく亀乃湯に到着しました。


渋い。渋すぎる外観。飾りっ気ゼロ。
表示されているのは店名と「男」「女」「営業中」の8文字のみ。
観光客なんぞ端っから相手にしとらん、という雰囲気が伝わってきます。
ステキです。

その外観からも分かる通り、亀乃湯は公衆浴場です。地元客の利用が主ではありますが、桜ヶ丘森林公園オートキャンプ場の麓にあり夏にはキャンパーも訪れます。

何の表示もありませんが、空き地が店の横にあります。おそらくここが駐車場なのでしょう笑
車を止め、店内へ向かいます。


・・・。外観もシブいが、内装はもっとシブい。想像以上です。
入口を開けると、即脱衣所。
靴を木製の下駄箱に入れ、番台?受付?にいるおっちゃんに200円を払い中へ進みます。激安。
ちなみにおっちゃんは野球中継に夢中でした。

店内には地元民と思われる先客が1名だけいるようです。

夕暮れ前で多少暗くなりかけた脱衣所には竹で編まれた丸型の籠が置かれており、もちろんロッカーなどは無し。貴重品も持ってないしまぁ良いのですが。
入浴料以外の財布や時計などは、車に置いてくることをおススメします。売店も自販機もありませんので。


小さな町の銭湯、という雰囲気しかありませんが、一応天然温泉です。

では浴場へ。

・・・。外観よりも脱衣所よりも、よりシブい浴場がここにありました笑

浴場にあるのは真ん中にある4~5人が入れば一杯になりそうな浴槽が一つと、6個の洗い場のみ。

洗い場は水と熱湯が分離式のカランのみで、シャワーなどという近代的なものはありません。洗髪時は自分で温度調整の上、桶で頭からかぶります。
もちろん、シャンプーやボディーソープの備え付けはなし。

もはや昭和の匂いしかしません。

ささっと体を洗った後、浴槽に浸かります。

浴槽には温泉が出ると思われるバルブが伸びていますが、管理人訪問時は閉じていました。勝手に開け閉めしていいのかな・・・?今回は適温だったため触りませんでしたが。

お湯は無色透明、無味無臭のナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉
クセの無い泉質です。


温泉分析書。pH値は8.4とまずまず高めなのですが、それほどツルツル感は感じられませんでした。
町の銭湯っぽい雰囲気のせいでしょうか笑
源泉温度は74℃とかなり高めで、加水しているようです。

とりあえずマラソンの汗は流すことができたので、それほど長居することもなくここを後にしました。
塩化物温泉の効果で、しばらくポカポカ感が続きましたよ。


観光地の立派な温泉を目当てにくる方にとっては、かなりガッカリ感が強いと思いますのでおススメしません。
コアな温泉マニアや、地方に行ったら地元民行きつけの食堂や居酒屋に行きたい!というタイプの方には向いてると思います笑

レトロ感溢れる鄙びた感じは、たまには悪くないですよ。


Data

訪問日:2019年10月
施設名:摩周温泉 亀乃湯
TEL:0154-82-2233
(弟子屈なび)
住所:川上郡弟子屈町桜丘2-3-1
入浴料金:大人200円 中学生150円 小学生以下100円
営業時間:7:00~19:30
定休日:5日・15日・25日
泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)

管理人の評価

お湯具合   ★★★☆☆
浴室内充実度 ★☆☆☆☆
浴室外充実度 ★☆☆☆☆
コスパ    ★★☆☆☆



2019年10月20日日曜日

日本最東端の温泉地・尾岱沼(おだいとう)温泉 シーサイドホテル【入湯レポート】





ランニング×温泉の組み合わせが大好物な管理人。
通常はランニング後の汗を流し、ゆっくりと湯舟に浸かって疲れた体を休める・・・という流れなわけですが、今回は2019年10月6日(日)開催の別海町パイロットマラソンに出場の為、前泊で現地入りしました。
当然、宿泊は温泉のあるホテルをチョイス。その名は「湯元尾岱沼(おだいとう)温泉 シーサイドホテル」。
今回はその尾岱沼温泉の入湯レポートをお届けします。

アクセス

ところで別海町ってどこにあるかご存知でしょうか?北海道民でも、地図を出されてどこ?って聞かれたら正確に指し示すことが出来る方は少ないかも知れません。
ここです。ほとんど北海道の東端。ちなみに面積は「町」としては日本で3番目に広いんだそうです。
別海町ホームページより

尾岱沼は、野付半島を挟んで北方領土・国後島を望むことができる別海町の最東端に位置する港町です。
野付湾・野付半島の向こうには国後島が。

別海町には、人口1万5,000人に対し牛の数は約11万頭もいます。どうしても酪農地域のイメージが先行しますが、海岸沿いの尾岱沼地域では古くから漁業も盛ん。
野付湾にて打瀬舟を用いて収穫される北海シマエビや、ホタテ、コマイ、そして別海町パイロットマラソンの完走賞にもなっている鮭(アキアジ)が特産品です。

札幌から車で東へひた走ること約5時間、ようやく到着しました。ちなみに車以外でのアクセスは決して便利とは言えません。
別海町にはJR駅は無く、最寄の厚床駅からも車で1時間半ほどかかります。札幌からは直行バスが出ていますが、1日1便の深夜便のみ。公共交通機関を使う場合でも、レンタカーとの組み合わせが必須になります。
そしてこの尾岱沼、実は日本最東端の温泉地でもあるのです。

ホテルについて

尾岱沼地区には温泉がある宿泊施設が5か所ほどあるのですが、今回管理人が宿泊したのは「湯元尾岱沼温泉シーサイドホテル」。

2階建ての小規模ホテルです。
最果ての温泉ホテルと考えると雰囲気があるように思えてきます。

1991年に開業した温泉ホテルです。その名の通り海(野付湾)に面した眺望のよいロケーション。
客室は23室と小規模ながら、夏にはゆったりと帆走しシマエビ漁を行う打瀬舟が見られ、冬には気温と海水温の温度差により光が屈折し、蜃気楼現象として四角い太陽が観測できることもあり、人気の宿です。ちなみに変形太陽に遭遇できる確率は約5%と激低とのこと。
北海道 感動の瞬間100選 公式サイト


ホテルの廊下には、四角のほか、ワイングラスの形など様々な形をした太陽の写真が掲示されていました。
管理人はマラソン前日の午後4時頃に到着、チェックインしました。
愛想の良い40代半ばくらいの?女性が「マラソンですか?明日は風も弱まると思いますよ~頑張ってくださいね」と温かい言葉をかけてくれました。アットホームな感じで嬉しい。
ちなみにこの日の宿泊客はほとんどマラソン出場者とのことでした。

夕食は、近海で採れた魚介類を中心とした和食を堪能することができます。
野付湾で採れた北海シマエビ。漁期は初夏と秋の年2回だけ。
北海道でもきれいな海にしか生息しないといわれる希少なエビです。茹でるときれいな赤色に変わることから「海のルビー」とも呼ばれています。身がしっかり締まっており、濃厚な味でした。

尾岱沼では大きなアサリも採れます。通常は禁漁区域である、尾岱沼ふれあいキャンプ場の前浜をGW頃から6月頃にかけて期間限定で開放する「別海町尾岱沼潮干狩りフェスティバル」が毎年開催されています。

野付産のジャンボホタテも肉厚で味わい濃厚。
このグラタンは絶品でした。
大会前日ですが、1杯くらい良いでしょう。
あ、部屋で缶ビールもう1本飲んだんだった笑

温泉の様子


美味しい夕食を堪能し、しばし一息ついた後、いよいよお目当ての温泉に向かいます。
浴場は、内風呂が1つと、露天風呂が1つの至ってシンプルな造りです。体を洗った後、まずは内風呂へ。ちなみにリンスインシャンプーとボディソープはしっかり備え付けられています。
決して大きいとはいえませんが、6~7人程度が一度に入ってもゆったり手足を伸ばせるくらいの広さはあり、充分快適。湯量もかなり豊富そうで、角部にある岩の吹き出し口から中々の水勢で流れ込んでいます。

脱衣室に掲示されていた温泉分析書によると、泉質はナトリウム-塩化物温泉。塩分高めでよく温まりそうです。疲労回復や神経痛、冷え性、慢性皮膚病などに効果的とのこと。
お湯はほぼ透明で無味無臭。クセが無い、万人向けのタイプだと思います。
しばし楽しんだ後、続いては露天風呂へ。
こちらは内風呂よりも一回り小さく、一度にはいれるのは4~5人くらいでしょうか。岩風呂になっています。内湯に比べて少し温度は低めのため、ゆっくりと長く浸かることができそうです。
露天風呂は加水はしていないとのことですが、うっすらと匂いがすると思ったら塩素系薬剤を使用しているとのこと。
少々残念ですが、衛生管理面からは仕方ありませんね。

お湯具合はとても良かったものの、既に暗くなっていた上、この日は曇天だったため外の風景は見られませんでした。なので翌日朝に再度訪問。綺麗な朝日と青空を眺めながらの入浴を堪能させていただきました。
ホテル横から撮った写真。浴場内は撮影禁止ですからね。
露天風呂の浴槽内で立ち上がると、これと同じ景色を楽しむことができます。
青空・野付半島・穏やかな水面を湛える野付湾の情景が美しい。

朝風呂でリラックスできたことが、パイロットマラソンでの好タイムに繋がったのかもしれません。
よろしければこちらもご覧くださいませ↓
【大会参加レポート】第41回別海町パイロットマラソン その②レース当日編 | Run for Fun

ちなみにこちらのホテル、日帰り入浴もしっかり受け付けており、リーズナブルな価格で入湯することができます。
アクセスは決して良いとはいえず、中々気軽に訪れることが難しいロケーションではありますが、露天風呂からの景色は非常に美しく、心に残ります。もし機会があればぜひ一度お立ち寄りください。

Data

訪問日:2019年10月
施設名:湯元尾岱沼温泉 シーサイドホテル
TEL:0153-86-2316
住所:野付郡別海町尾岱沼岬町29番地
入浴料金:大人500円 小人200円 幼児100円
営業時間:13:00~20:00(日帰り入浴)
泉質:ナトリウム-塩化物温泉

管理人の評価

お湯具合   ★★★☆☆
浴室内充実度 ★★☆☆☆
浴室外充実度 ★★☆☆☆
コスパ    ★★★☆☆
ロケーション ★★★★★