2019年4月18日木曜日

混浴露天風呂に女性客なんて来るのか?…と思ってたら何と! 北湯沢温泉 御宿かわせみ【入湯レポート】



伊達ハーフマラソンに出場後、札幌への帰路途中に汗を流そうと立ち寄ったのが「御宿かわせみ」。

御宿かわせみは伊達市大滝区の北湯沢温泉町に位置します。国道453号線沿いで、近くには森のソラニワやホロホロ山荘といった有名な温泉宿が軒を連ねる地域です。

ググると福島県にも同名の温泉宿があるようですが、どうやら関係はなさそう。


写真の通り、昭和初期にでもタイムスリップしたような、かなり年季の入った純和風旅館です。
建物横に5~6台ほどの駐車スペースがあり、すぐ後ろには、長流川が流れせせらぎを立てています。ロケーションはバッチリですね。さっそく向かってみましょう。


年季の入った建物


というか、ハッキリ言ってかなりボロい。一瞬入るのにためらいましたよ。

受付は無人。置いてある箱に自分で入浴料金である700円を入れるルール。
おつりが必要な場合は呼び鈴(というかホントの鈴)で人を呼ぶシステムらしい。
小銭がピッタリあったので投入。
払わずに入っちゃう人もいそうだな…

一応、受付横には休憩できる椅子等のあるスペースが存在しますが、ロビーというよりは田舎のおじいちゃんの居間、という雰囲気。狭いし、あまり長居するような場所ではなさそうです。

内湯は残念

さっそく脱衣所へ。
…狭い。ものすごく狭い。3、4人入るといっぱいです。
鍵付きロッカーなどは当然の如く無いので、貴重品は予め車に置いてくることをおススメします。

オンボロの扉を開けると、内湯があります。
ここだけ見ると、かなりのがっかり感。
狭いし、なんせ洗い場がたったの1か所しかありません。
その洗い場もシャワーなどはなく、椅子と洗面器、ボディソープとシャンプーが置いてあるだけ。

どうやって洗うんだ…?しばし考えましたが、やはり内湯のお湯を洗面器で汲んで使うしかありません。マラソン後だから頭も体もしっかり洗いたいし…

この時はたまたま内湯に他の客がいなかったから良かったものの、先客がいるとお湯を汲みだすのも気を使いそうです。


野趣溢れる造りとロケーションの露天風呂

気を取り直して露天風呂に向かいます。

内湯にあるドアを開けると手作り感満載の狭いオンボロの通路が設置しており、頭を屈めながら進みます。
暫く進むと日の光が射してきました。
通路の左右に階段があり、両方に露天風呂があるようです。まずは川側の左からいってみましょう。


おぉ…ここはイイ。
内湯とは全然違う解放感。

水面よりやや高いくらいの場所に位置しており、ちょっと増水したら飲み込まれてしまいそうなほど川に近接しています。
景色を遮るものが何もないため見晴らしは抜群。

広さもそこそこあります。
お湯は無色透明でクセのない薄い感じ。泉温も丁度良いです。
脱衣所に貼られていた温泉分析書によると硫化水素泉とのことですが、匂いもほとんど感じませんでした。
お湯は無造作におかれた黒いゴムホースからワイルドに注がれており、湯量はかなり豊富なようです。

温泉分析書は昭和46年の手書き!

続いてもう一箇所の露天風呂、通路の右手側に向かいます。

こちらは更に広い浴槽です。
泉温は左手側より少しだけ低めに感じました。じっくり浸かれそうな心地よい温度です。
浴槽の中にベンチが設置してあったりして、使い勝手も良さげです。

露天の休憩所には灰皿が設置してあります。タバコを吸って寛いでいるお客さんもいました。屋外・露天とはいえ、今時タバコOKの施設は珍しい。
喫煙者にとっては嬉しいでしょうが、吸わない人は少し気になるかもしれません。


混浴の露天風呂に女性登場!

ちなみにここの露天風呂は希少な「混浴」です。
女性はバスタオルを巻いての入浴が認められています。


とは言ってもねぇ…
男性客は結構いるし、さすがに真昼間からは入ってくることはないでしょう…
と思ってたら…女性キター!

しかもそんなオバサンでなく、30代くらいの女性です。
もちろんしっかりバスタオルは巻いてますが。

少し恥ずかしそうに入ってくると、既に入っていた男性客の方へ。
どうやらカップルらしいですね。
さすがに一人で訪れるのはハードル高そうです。

いいもんですなー、混浴も。
ちなみに女性専用の半露天風呂もあるようです。

Data

訪問日  :2019年4月
施設名  :御宿かわせみ
TEL   :0142-68-6014
URL   :http://kawasemi40.com/
住所   :伊達市大滝区北湯沢温泉町40
入浴料金 :700円
泉質   :硫化水素泉(単純アルカリ泉)


管理人の評価

お湯具合   ★★★☆☆
浴室内充実度 ★☆☆☆☆(内湯)
浴室外充実度 ★★★★★(露天)
コスパ    ★★☆☆☆

2019年4月15日月曜日

秘湯っぽいロケーションが気になって、当別町・中小屋温泉に行ってみた【入湯レポート】



近くを通る度に、前から気になっていたんですよ、中小屋温泉。ようやく訪問することができました。

迷わずアクセスできる

札幌市内から旭川方面に向けて275号線を北上すること約40分、当別町の中小屋地区に位置します。周りには建物も少なく、看板が数か所に設置されているので迷うことはないでしょう。


黄色の看板が遠くからでも目立ちます。


看板に従い、脇道を進むと線路があります。これは学園都市線。右手にはすぐ近くに小さな無人駅があります。後で調べると本中小屋という駅。JR北海道の不採算路線ということで存続が危ぶまれている路線です。
確かに近辺には農家が点在しているだけで、集落ともいえず、乗降客はとても見込まれそうにありません。近い将来には廃路が決定するのでしょうね…寂しいですが。

線路を越えて少し走ると、目的地が見えてきます。


温泉というよりは、地域の公民館、といった風情。
訪問時間は10:30頃と確かに早かったのですが、広い駐車場には1台の車が止まっているのみ。ちょっと心配になってきました。


どうやら営業はしているようです。さっそく中へ入りましょう。


THE 昭和




外観もさることながら、玄関に入ると更に昭和感が満載。狸の置物やら、鮭の彫り物やら、錦鯉出品の写真やら、レトロなアイテムがフロント周りを飾っています。お知らせはもちろん手書きが基本です(笑)

恐らくここで入湯料金を支払うのでしょうが、覗き込んでも誰もいません。「すみませーん」と声を掛けるも、誰も現れず。もうこの時点で嫌な予感。

待つこと3分。奥からおばちゃんが平然と現れました。
んー。多分日常的にこんな感じなのでしょう。540円を支払い中へ入ります。


字体が何だか怖い…「ゴジラ対ガメラ」みたいな(笑)
日帰りだけでなく、宿泊も可能な施設でもあるようですが、客は管理人以外に見当たりません。


人気のない廊下を進むと…


浴場に到着。
スリッパが一足あるようですが、男、女どっちだ?
とりあえず入ってみましょう。

やる気が感じられない…


男湯には先客なしでした。
脱衣所はこれ以上ないほど簡素。鍵のかかるロッカーなどはありません。
そういえば廊下の途中にコインロッカーがありました。貴重品はそこに入れるんですね。
管理人は大したもの持ってないので無造作に棚に入れ、浴場へ進みます。


客もおらず、撮影禁止の表示も無かったため浴場内でパチリ。
内湯は浴槽が2つ。奥手がメイン浴槽、手前はジェット風呂です。
泉質はどちらも無味無臭。あまり温泉っぽい感じはありません。
そして温度はかなりぬるめ。長く浸かれるのはいいですが、さすがにもう少し高い方がよいかと。加温してないのかな?

温泉分析書で確認しようとしましたが、脱衣所にも、廊下にも見つけることができませんでした。
本当に温泉かな?


廊下に貼ってあったのは分析書ではなく、この古びたポスターのみでした。
泉質の記載はなし。

ちなみにジェット風呂は水圧が弱すぎて、全然ジェットじゃありません(笑)

その他、サウナと水風呂がありますが、サウナは2~3人入るといっぱいになる狭いスペース。水風呂は定員1名です。


洗い場は壁固定のシャワー。しかもぬるくて出が悪い。暫く経つと少しだけ温かくなってきましたが、これで洗うのはかなりツライ。
シャンプーはなく、石鹸が2つほど置いてあるだけです。

露天風呂のドアを開けてみると…


故障中?ブルーシートに覆われていました。


なんかね…ダメですわ、ここ。
泉質も、設備も。
お客さんがいないのも納得です。
残念ながら管理人が再訪することはないでしょう。

Data

訪問日 :2019年4月
施設名 :中小屋温泉
TEL  :0133-27-2011
URL  :なし
住所  :石狩郡当別町中小屋
入浴料金:大人540円 小人210円
営業時間:10:00~21:00
定休日 :年中無休
泉質  :硫化水素泉(らしい)

管理人の評価

お湯具合   ★☆☆☆☆
浴室内充実度 ★☆☆☆☆
浴室外充実度 ★☆☆☆☆
コスパ    ★☆☆☆☆

初のオール1!









2019年4月4日木曜日

体に効く!効果的で正しい温泉の入り方


温泉は、体の調子を整えてくれるさまざまな効能がありますが、やみくもに浸かれば良い、というものではありません。入り方一つで、体への効果が変わってきます。
今回は、「正しい温泉の入り方」についてまとめました。

禁忌症に注意

基本的に温泉は身体に良い効果をもたらすものですが、病中病後で体の抵抗力が下がっているときはかえってマイナスに働くことがあります。以下の症状の場合は、温泉入湯は避けた方が無難です。

  • 急性疾患(熱のあるとき)
  • 重症高血圧、動脈硬化症、動脈瘤
  • 重度の心臓病や心筋梗塞、狭心症
  • 重度の腎臓病
  • 重度の糖尿病
  • がん、白血病、肉腫
  • 妊娠初期と後期(安定期以外)
  • 月経中
  • 伝染病

「重症」「重度」の程度については、必ず医者の判断を仰いでいただきたいと思います。
当ブログでは、責任を負いかねますので…

入浴時のポイント

入浴前と入浴後に水分補給

入浴により汗をかくことで血液粘度が高くなります。そのため入浴前後に水分を取ることが大切です。
ちなみに飲むのは水より緑茶がベター。カテキンを含む緑茶は殺菌作用や脂肪燃焼に効果的です。入浴前なら温浴効果によりカテキンの吸収アップ、入浴後なら脱水予防になります。
温泉旅館に行くと、よくお部屋にお茶とお茶菓子が用意されていますよね。あれって実は科学的にも理にかなってるわけです。ぜひお茶をゆっくり頂いてから入浴しましょう。

お酒を飲んでの入浴は避ける

温泉旅館などでは、一杯飲んでほろ酔いの良い気分で入浴、といきたいところですが、アルコールが入った状態での入浴は、血管を拡張させ、皮膚表面への血液循環が良くなりすぎているため、脳への血流が減少し脳貧血が起こりやすい状態となっています。
また、心拍数が増加し不整脈が起こりやすくなっています。
酔い具合によっては、浴室内での転倒や、最悪溺死、といった危険も孕んでいます。酔いが醒めるのを待ってから入浴しましょう。

運動直後の入浴は避ける

飲酒後同様、運動直後の入浴も避けた方が無難です。
運動により筋肉を動かしている最中は、必要な酸素を供給するため血液が筋肉に集まってきます。また、運動の後も筋肉にたまる乳酸などの老廃物を運び去るために筋肉における血流が増加します。しかし、入浴により血流が良くなり全身に血液がめぐるため、筋肉に十分な量の血液が回らない、つまり筋肉の疲れがなかなかとれない状態になってしまいます。特に高温の湯は血管を収縮させるので、老廃物を取り除くのに十分な血流を得ることがいっそう難しくなります。
また、運動直後の入浴は心臓にかかる負担も大きく増大してしまいます。30分~1時間程度は休息を取ってから入浴するように心掛けましょう。

かけ湯をする

単に体の汚れを落とす、というマナーとしての行為にとどまらず、お湯の温度に体を慣らすため、かけ湯は念入りに行いましょう。心臓への負担を減らすため、足先など心臓に遠い部位からかけ湯をすることがポイントです。

まずは半身浴から

ついつい首までスッポリと湯舟に身を沈めたくなるものですが、はじめは半身浴からはじめましょう。いきなり首まで浸かると、心臓への負担が大きくなってしまいます。

長湯は避ける

温度、水圧及び温泉の刺激による体への負担を極力和らげるため、
半身浴→全身浴→足浴
というローテーションでゆっくりと入浴しましょう。
途中で浴槽から出て、椅子等で休憩を挟むのもおススメです。体への負担を減らすとともに、湯冷めをしにくくなるという効果も期待できます。

濡れタオルを頭に乗せる

温泉や銭湯でよく見かける光景ですが、タオルを湯舟につけない、というマナー的な側面のほか、のぼせ防止にも効果があります。なお、乾いたタオルでは効果がありません。冷たい水で濡らしたタオルを頭に乗せて冷やすことで、頭に血が上ってのぼせるのを防止できます。
また、湯舟からあがると、立ちくらみをおこすことがあります。これは下半身が水圧から解放されて、頭から足の方へと急激に血液が流れ込んでしまうからです。その場合は逆に温かいタオルが役に立ちます。温かいタオルを頭に乗せ、ゆっくりと立ち上がるのですが、予め頭部の血行を良くしておくことで立ちくらみを抑制する効果が期待できます。

出るときにシャワーで洗い流さない

温泉から上がる際にシャワーを浴びてしまうと、せっかくの温泉薬効成分が洗い流されてしまいます。温泉には皮膚の表面に膜をつくり、保温・保湿する効果がありますので、洗い流さずにそのままタオルで体を軽く拭くだけに留めておくのがおススメです。
但し、酸性泉など皮膚への刺激が強い温泉の場合、その限りではありません。泉質に応じて対応を変えていきましょう。

まとめ

正しい入浴方法を知ることは、体への良い効果を増大させるだけでなく、安全な入浴という観点からも非常に大事なことです。
誤った入り方をすると、命にかかわる事故にも繋がりかねません。
特に高齢の方や、血圧・心臓に異常や不安をお持ちの方は十分注意し、気持ちの良い入浴を楽しみましょう。